壊れたパソコンの捨て方は? 捨てる前の確認事項をチェックしよう!

「壊れたパソコンは自治体で処分できるのか」「どうすればパソコンをお得に捨てることができるのか?」など、パソコンの捨て方で悩んでいる方は多いでしょう。基本的に、パソコンはPCリサイクル法によって処分方法が決められています。正しい処分方法を把握しておかなければ、不法投棄扱いになってしまうので注意が必要です。

本記事では、パソコンの捨て方について詳しく説明します。

  1. 壊れたパソコンにはどんなものがあるのか?
  2. 壊れたパソコンを捨てる前の確認事項
  3. 壊れたパソコンの捨て方は?
  4. パソコンの捨て方に関してよくある質問

この記事を読むことで、壊れたパソコンを捨てる前の確認事項も分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.壊れたパソコンにはどんなものがあるか?

まずは、壊れたパソコンにはどんなものがあるか、故障例をいくつか紹介します。

1-1.パソコンの寿命とOSのサポート終了

種類や使用頻度などによって異なりますが、一般的にパソコンの寿命は約5年といわれています。5年経過したら不具合が起きやすくなるでしょう。ただし、5年以上使い続けてる人もいれば、5年以内に壊れてしまうケースもあります。さまざまな原因が積み重なった上で、トラブルが発生する可能性が出てきやすいのが5年程度ということです。
また、パソコンの寿命にはOS(オペレーションシステム)のサポート終了が大きく関係しています。パソコン本体の故障もありますが、WindowsやMac OSのサポートが終了してしまうと、不具合やセキュリティーの修正が受けられなくなってしまうのです。その結果、ウイルスに感染しやすくなったり、ハッキングを受けやすくなったりするため、新しい買い換えたほうがいいでしょう。

1-2.ソフトウェアの故障も

ソフトウェアの故障によってパソコンが使えなくなるケースもあります。ソフトウェアはパソコン上で動かすプログラムのことで、壊れてしまうとパソコンにさまざまな不具合が生じやすくなるでしょう。たとえば、OS起動不良、アプリ・プログラムの動作不良・フリーズ・シャットダウンできないなどの不具合です。さまざまな不具合が起きてしまうとパソコンも使いづらくなってしまいますし、いつの間にか完全に壊れてしまうことになります。ソフトウェアの故障は修理費用も高額になりがちなので新しいパソコンを購入するしかないでしょう。

1-3.ハードウェアの物理的な故障

本体・キーボード・マウス・ハードディスクなどの物理的なパーツの総称をハードウェアといいますが、これらの物理的な破壊もパソコンが壊れる例の1つです。キーボードの動作不良であればキーボードを変えるだけで修繕できる可能性はありますが、ノートパソコンの場合、キーボードだけ新しくすることもできません。仕事でパソコンを使っている場合、すぐに壊れてしまうと仕事ができなくなってしまうので不便ですよね。ほかにも異音がする・メディアが読み込めない・電源不良・液晶表示不良・ヒンジは破損などさまざまな故障があります。

2.壊れたパソコンを捨てる前の確認事項

ここでは、壊れたパソコンを捨てる前の確認事項について解説します。

2-1.データを完全消去してから処分する

パソコンを捨てる前に必ずチェックしておきたいことは、データを完全消去してから処分することです。パソコンにはハードディスクやSSDといった記録装置が内蔵されており、これらはさまざまなデータを記録しています。たとえば、写真・動画・書類・メールアドレスなどの個人情報やクレジットカード情報などです。仕事で使用している場合、機密情報が記録されているでしょう。これらのデータをきちんと完全消去しておかなければ、パソコンを処分する際に情報が流出してしまいます。実際に、パソコンを正しく処分しなかったせいで機密情報が流出し、悪用されてしまった事件も起きているのです。最悪な事態を防ぐためにも、パソコン内のデータを完全消去してから捨ててください。

2-2.パソコンの捨て方はPCリサイクル法で決められている

パソコンを捨てる前に、PCリサイクル法について把握しておくことも重要です。後ほど、【3.壊れたパソコンの捨て方は?】でも詳しく説明しますが、PCリサイクル法で処分方法が決められているからこそ、パソコンは自治体回収での処分ができません。そのことを知らずに、いつものゴミ捨て場にパソコンを捨ててしまう人もいるので注意してください。PCリサイクル法は、パソコンの廃棄量を減らしたり、有用資源を再活用したりするなどの目的があります。正しく捨てるためにも、PCリサイクル法があることをしっかりと把握しておくことが大切です。

2-3.PCリサイクルマークの有無を確認する

パソコンを処分する前に、PCリサイクルマークの有無も必ずチェックしておきたいポイントです。PCリサイクルマークがついているパソコンは無料で廃棄することができます。けれども、PCリサイクルマークがついていないパソコンは廃棄する際に新たな費用を支払わなければなりません。基本的に、平成15年10月以降に販売された家庭向けパソコンにはリサイクルマークがついています。念のため、PCリサイクルマークがついているか有無を事前に確認しておきましょう。なお、PCリサイクルマークがついていないパソコンの廃棄にかかる費用は、3,000円前後となります。メーカーによって異なるので、メーカーのカスタマーサポートセンターなどに問い合わせて確認してください。

3.壊れたパソコンの捨て方は?

ここでは、壊れたパソコンの捨て方について解説します。

3-1.購入店・販売店に回収を依頼する

新しいパソコンの購入を検討している方は、購入店に古いパソコンの回収を依頼する方法があります。ほとんどの家電量販店やパソコンの販売店では回収を行っているでしょう。購入者限定で無料回収を行っているところもあれば、回収費用がかかる店舗もあります。店舗によって回収方法や回収費用の有無が異なるため、事前にチェックしてください。どのような方法で壊れたパソコンの回収を行っているのか、しっかりと確認しておいたほうが安心です。

3-2.メーカーに回収を依頼する

主な処分方法としては、メーカーに回収を依頼する方法となります。PCリサイクル法によって、パソコンは製造メーカーによる回収とリサイクルが義務付けられているからです。そのため、メーカー自らが壊れたパソコンや不要になったパソコンの回収サービスを行っています。前述したように、PCリサイクルマークがついているパソコンは無償で回収してくれますが、PCリサイクルマークがついていないパソコンは有料となるので注意が必要です。回収費用がもったいないと感じる方は、ほかの方法で処分したほうがいいでしょう。また、メーカーが分からなかったり、すでに倒産したりしている場合は、パソコン3R推進協会が回収を行っています。

3-3.小型家電回収ボックスに投かんする

自治体によっては、小型家電回収ボックスに投かんする形でパソコンの回収を行っているところがあります。一般的に、PCリサイクル法によってパソコンは自治体回収できないものとなっていますが、小型家電回収ボックスに投かんできるサイズであれば問題ありません。たとえば、薄型ノートパソコンやタブレットなどが当てはまるでしょう。小型家電回収ボックスは、公共施設や家電量販店などに設置されています。小型家電回収ボックスがどこにあるのか調べたい方は、小型家電リサイクル回収ポータルサイトで検索してみてください。

3-4.不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼するのも選択肢の1つです。不用品回収業者に依頼する大きなメリットは、どのようなものでも回収してもらえるところでしょう。パソコンはもちろんのこと、自治体で処分できない家電リサイクル法の対象品目(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)の回収も可能です。幅広い不用品を扱っているからこそ、要らないものをまとめて回収してもらうことができます。また、出張回収を利用すれば自分で運んだりゴミを分別したりする必要もありません。手間と時間をかけることなく、スピーディーに処分できるでしょう。ただし、不用品の量が多くなるほど回収費用が高くなってしまうため、見積書は細部までしっかりと確認してください。

3-5.無料回収業者に依頼する方法も

不用品の回収を無料で行っている業者に依頼する方法もあります。無料回収業者は回収にお金がかからないところが1番の魅力です。ただし、中には不正を働く悪徳業者が存在しているので注意しなければなりません。たとえば、回収後に追加料金を請求したり、回収してもらったものが不法投棄されていたりするなどです。実際に、悪徳業者とのトラブルが続出しているため、無料回収業者を選ぶ際は悪徳業者を見極めることが大切なポイントとなります。見極める要素としては、なぜ無料回収ができるのか、その理由に注目です。パソコンを中心に無料回収を行っているパソコンダストでは、回収したものを再販したり、部品として販売したりしているので回収にお金がかかりません。このように、無料回収の理由がきちんと掲載されている無料回収業者なら安心して依頼できるでしょう。

4.パソコンの捨て方に関してよくある質問

壊れたパソコンの捨て方に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.パソコンのデータを消去する方法は?
A.消去専用のソフトを使用する論理的消去法が一般的な方法となっています。家電量販店やパソコン販売店で消去専用のソフトが購入できるのでぜひチェックしてみてください。ソフトを入れてインストールするだけで、パソコン内のデータが完全消去できるでしょう。そのほか、ハードディスクを取り出してカナヅチやカッターなどで傷をつける物理的破壊の方法もあります。ただし、物理的破壊はガラスの破片が飛び散ってケガをしたり、完全にデータが消去できているか分からなかったりと不安が残るでしょう。

Q.自分でデータを消去するのが不安な場合は?
A.専門業者にデータの消去を依頼するのがおすすめです。専門業者の中には、データ消去サービスを行っているところがあります。専用の機械を使ってデータを消去してくれるので、安心してパソコンが処分できるでしょう。なお、専門業者にデータ消去サービスを依頼する際は、証明書も発行してもらってください。後でトラブルにならないためにも、「データを消去しました」という証明書を発行してもらったほうが安心です。

Q.壊れているパソコンを売ることはできないのか?
A.壊れているパソコンを売却するのは難しいでしょう。まだ正常に使える状態なら買取業者やネットオークションで売ることもできますが、完全に壊れているパソコンは使い道がありません。ただし、壊れているパソコンでも内蔵されている部品を求めている人や業者がいます。稀(まれ)ではありますが、壊れているパソコンでも買い取ってもらえる可能性はあるでしょう。どうしても売りたい方は、インターネットで検索してみてください。

Q.会社などで使ったパソコンの処分方法は?
A.会社や工場など事業目的で使用したパソコンは産業廃棄物の扱いとなります。産業廃棄物は自治体で処分できませんので注意が必要です。一般的に、産業廃棄物収集運搬許可を取得している業者へ回収を依頼することになるでしょう。もしくは、メーカーに問い合わせて回収してもらうことになります。

Q.気をつけたほうがいい回収業者の特徴は?
A.街中をトラックで回りながら回収を行っている無料回収業者は、悪徳業者の可能性が高いので注意が必要です。「今なら無料で回収できます」「今だけのサービスです」と謳(うた)い文句ばかりの無料回収業者も注意してください。相手の気を引こうと一生懸命なだけで、間違った方法で廃棄したり回収費用を後で請求したりする可能性があります。

まとめ

壊れたパソコンの捨て方は、メーカーや購入店に回収を依頼したり、不用品回収業者を利用したりさまざまな方法があります。PCリサイクル法によって処分方法が決められているため、きちんと正しい方法を把握してから捨てるようにしましょう。また、パソコンにはさまざまな情報が記録されているため、データを完全消去してから捨てることが大切です。回収業者の中には、データ消去サービスを行っているところもあるので、自分で消去するのが不安な方は依頼してみてはいかがでしょうか。