パナソニックのパソコンを廃棄するには? 忙しい人のための処分術
レッツノートでおなじみのパナソニックのパソコンは、国内でも人気のブランドです。パソコンは毎年新モデルが出るため、買い替えを検討している人も多いことでしょう。でもいざパソコンを廃棄しようとしたとき、どう処分したらいいのか迷いませんか? この記事では、パナソニックのパソコンの正しい廃棄・処分の仕方をお伝えします。
正しい知識を身につけることで、不確かな情報に振り回されたり、だまされたりするリスクが減ります。この記事を参考に、ムダなく安全にパソコンを処分しましょう。
1.パナソニックのパソコン廃棄について
パソコンを廃棄する場合、メーカーを問わず「パソコンリサイクル法(資源有効利用促進法)」に基づいて処分されます。これは、パソコンを資源として有効活用するために定められた法律で、メーカーに回収・資源化の義務が課せられているのです。パナソニックのパソコンについても、的確な廃棄の方法を知りましょう。
1-1.パナソニックパソコンの特徴、人気について
パナソニックのパソコンといえばLet’s NOTE(レッツノート)シリーズです。価格は高めですが、軽くて耐久性に優れ、バッテリーの持ちの良さにも定評があります。持ち運びしやすいパソコンとして、特にビジネスマンを中心に人気です。
1-2.廃棄の場合のメーカーサポートについて
パナソニックでは不要になったパソコンの回収をしています。資源の有効利用と循環型社会への取り組みとして2003年から行っているものです。パナソニックパソコンサポートのリサイクル情報ページから申し込むことができます。
1-3.パソコン回収適応機種
- パナソニック製のパソコン全機種
- パソコン本体
- ディスプレイ装置
- 同梱されていた付属品(マウス・キーボード等)
1-4.PCリサイクルマークのあるもの、ないものについて
日本国内で2003年以降に販売された家庭用パソコンの本体には、「PCリサイクルマーク」が表示されています。このマークがついているパソコンは、メーカーが無償で回収する義務があるのです。PCリサイクルマークのついていない古いパソコンも回収できますが、回収再資源化料金を消費者が負担することになります。
1-5.廃棄の方法、流れ、料金
パナソニックのパソコンを廃棄するには、「メーカー回収」以外にも「自治体回収」「不用品回収業者の利用」という方法があります。
1-5-1.メーカー回収
WEB受付か窓口による電話受付になります。自分でパソコンを梱包し、受付後送られてくる伝票を貼り付けて最寄りの郵便局に持ち込みましょう。
回収料金は、PCリサイクルマークのあるものは無償です。PCリサイクルマークのないものは有償ですが、パナソニックでは以下の回収再資源化料金がかかります。
- デスクトップ型パソコン 3,240円/台
- ノートパソコン 3,240円/台
- LCDディスプレイ 3,240円/台
- CRTディスプレイ 4,320円/台
1-5-2.自治体回収は
自分の住まいの自治体に小型家電回収ボックスが設置されている場合に利用できます。自治体によってはパソコンの回収に対応していないところもあるので、ホームページなどで確認してください。
不用品回収業者については後述します。
1-6.メリットデメリット
PCリサイクルマークがついている製品の場合、無償で回収してもらえるのがメリットです。ただし、メーカー回収は申し込みから回収までの工程が長いので、日数がかかります。PCリサイクルマークがついていない製品は、回収料金の決済後に回収となるため、さらに数日かかることになるでしょう。自治体回収は気軽に利用できますが、パソコンの回収に対応していないところもあるので確認が必要です。また、後述する「データの消去」にはメーカーも自治体も対応していないので、注意しましょう。
2.パナソニックのパソコン、廃棄の前にすべきこと
パソコンは廃棄する前に必ずしておかなければならない大切なことがあります。詳しく見ていきましょう。
2-1.パソコンのデータ消去
パソコンには個人情報がたくさん詰まっています。住所氏名はもちろん、自分や知り合いのメールアドレスやメールのやり取り・銀行や決済の情報・プライベートな画像など、第三者の手に渡したくないものばかりです。
これらが漏えいすると、悪用されたり犯罪に使われたりする可能性もあります。前項でも触れた通り、メーカーや自治体のパソコン回収では、データの消去に対応していません。自己責任でデータの消去をする必要があるのです。
2-1-1.データの消去方法
パソコン内のデータはファイルを削除しただけでは完全には消えていません。たとえパソコンに付属しているリカバリーCDで工場出荷時の状態に戻したとしても、データそのものはパソコン内部に残っており、特殊なソフトウェアで復元可能なのです。
そこで、データの完全な消去には専用のソフトウェアが必要になります。これは、無意味なデータを上書きして元のデータを読めなくする方法です。パソコンが壊れていて起動ができない場合には、専用装置でハードディスクを磁気的または物理的に破壊する方法があります。
2-2.大切なデータの移行
データを完全に消去してしまうともう元には戻らないので、完全消去の前に、大切なデータのバックアップを取っておきます。データのバックアップ先は、外付けハードディスクやクラウドストレージを利用すると便利です。新しいパソコンが手に入ったら、バックアップしておいたデータを戻せば、ストレスなく新しいパソコンを使うことができます。
2-3.周辺機器について
パソコンリサイクル法で回収の対象となるのは、パソコン本体とディスプレイ、マウス・キーボードなどの付属品のみです。フロッピーディスク・CD-ROM・ワードプロセッサ・プリンター等の周辺機器は回収の対象ではありません。これらは自分で不燃ゴミや粗大ゴミとして処分しましょう。
2-4.その他すべきこと、注意点
ハードディスクの動作に問題ない場合は、データを消去せずハードディスクをそのまま取り出して利用するという方法もあります。反対に、古いパソコンのデータはもう使わないという場合は、ハードディスクを破壊する方法を取ってもいいでしょう。こうすればデータを取り出せなくなります。このとき、くれぐれも自力で破壊しようと思わないことです。ハードディスクは大変硬い素材でできています。磁気的・物理的な破壊には専用の機械が必要なため、専門業者に任せましょう。
3.パナソニックのパソコン、中古市場について
パナソニックのパソコンを廃棄する場合、まだ機能的に問題ないなら再販売(リセール)を考えてみてもいいでしょう。リセールの方法について説明します。
3-1.中古市場は
パナソニックのパソコンは人気があるため、中古品が多数流通しています。元の定価が高いため、中古価格も比較的高い傾向にあるようです。年式の新しいものは買い取りに出してみる価値があるでしょう。
3-2.人気のある機種、特徴は
- SXシリーズ:レッツノートの標準的モデルシリーズ。2013年に発売されたハイスペックモデルSX3が人気
- MXシリーズ: 2014年発売、360度回転するモデル。MX3、MX4などが人気
- SZシリーズ:SXシリーズの後継となる機種。2015年発売のSZ5は、軽量化して1kgを切り、ハイスペックで人気
3-3.リセール方法
近くに家電リサイクルショップがある場合、自分で持ち込んで買い取りをしてもらってもいいでしょう。パナソニックのパソコンは年式が新しく状態が良ければ買い取ってもらえる可能性があります。
時間に余裕がある場合は、インターネットを使ってオークションに出す方法に挑戦してもいいでしょう。オークションサイトに登録し、画像を撮って詳細情報とともにアップロードします。このとき、不具合などがある場合は、正直に明記しておきましょう。最近はフリマアプリも手軽に登録できるため人気です。ただし、信用度が低いアプリもあるので気をつけましょう。
3-4.それぞれのメリットデメリット
リサイクルショップは買い値がつけばその場で現金を手にすることができます。自分でオークションに出す場合は、登録、画像のアップロード、配送、集金とすべて自分でやる必要があるため、忙しい人には難しいでしょう。しかも自分の希望通りに落札されるとは限りません。落札されたとしても、パソコンは精密機械なので配送には注意が必要です。金銭授受のトラブルも多いので気をつけましょう。
4.パナソニックパソコンの廃棄方法、専門業者による回収について
パソコンの廃棄にはさまざまな方法がありますが、自分で対応する時間や技術がない場合は専門業者を利用する方法があります。
4-1.パソコンリユース業者による回収
不用品回収業者はさまざまなものを回収してくれますが、中にはパソコンの回収を得意とする専門業者があります。
4-1-1.回収の流れ
パソコンリユース業者は、回収したパソコンを修理して再販売することを目的としている業者です。リユースできないものは、資源として再利用されます。たとえばパソコンダストでは「宅配回収」「持込回収」「出張回収」の3つの回収方法で不要なパソコンを無料回収し、リサイクルしているのです。
4-1-2.料金
回収業者によりますが、パソコンダストではパソコン関連の15品目は無料で回収しています。宅配回収の場合、無料回収のパソコン品と同時に他の家電品も無料で回収可能です。回収できる品目は決められていますが、一緒に段ボールに入るものなら点数は問いません。
一般的には廃棄物回収業者の場合は、廃棄に処分費用がかかります。また、無料回収をうたっていても、中には処分料や出張料、運搬費などさまざまな名目で代金を請求する業者もあるため要注意です。
4-1-3.メリットデメリット
パソコンの買い替えなど、パソコンの廃棄が主な目的なら、パソコンリユース業者が向いているでしょう。引っ越しなどで家具やふとんなど、家電以外に多量に不用品が出るような場合は、廃棄物回収業者に依頼すれば、お金はかかりますがまとめて廃棄ができるので手間がかかりません。
4-2.パソコンリユース業者の選び方のコツ
パソコンを再販目的で回収するには、古物商の認可が必要です。ホームページなどで認可を受けているか確認しましょう。同時に会社名や住所、会社概要がしっかり記載されているかに注目します。SNSやブログで情報発信している業者の場合、その内容を見るのも有効です。有益な情報を提供している業者は信頼度が高いでしょう。回収品目や回収価格の根拠などを明確に記載している業者を選部ことも大切です。
4-3.不良回収業者の見分け方
軽トラックで回収に回ってくる流しの業者や、訪問営業をしてくる業者には気をつけましょう。こういう業者はたいてい認可を受けていないことが多いのです。また、「押し買い」などの悪徳商法を持ちかけられる可能性があります。
4-4.なぜ無料で回収できるのか?
パソコンダストを例にとると、回収品の中で製品として需要があるものをメンテナンス・修理して再販売するシステムが確立しているからです。リユースに向かない古いパソコンも、希少な金属などを分類し、資源としてリサイクルすることで利益を得ています。だから利用者から処分費用を回収しなくても済むのです。
4-5.メリット
パソコンリユース業者なら、メーカーでは引き取ってもらえない周辺機器も引取り可能です。古いパソコンや壊れたパソコンでも無料で回収してもらえます。データの消去にも対応しているので時間や手間がかけられないときに便利です。
5.よくある質問
Q.パナソニックのパソコンの寿命はどのくらいですか?
A.通常、パソコンは毎年新モデルが発売されるので、3~5年ほどで機能的には古い印象となります。パナソニックはビジネスマンに人気のハイスペックパソコンをつくっているメーカーです。耐久性に優れているのが特徴なので、5年で物理的に壊れたりはしませんが、パフォーマンスが落ちることは否めません。
Q.ハードディスクを壊す方法は、自分でもできますか?
A.ハードディスクを物理的に破壊するには、専用の機械が必要です。ドリルなどを使うとけがをする恐れがありますのでやめましょう。
Q.パナソニックの古いパソコンは、メーカーで無料で引き取ってもらえますか?
A.パナソニックで無料回収できるのはPCリサイクルマークがついているものだけです。2003年より前に販売されたものは有料となるので、PC本体にマークがあるか確認してください。
Q.パナソニックのパソコンと他社のパソコンがあります。両方同じメーカーに引き取ってもらえないでしょうか?
A.メーカーで引き取ることができるのは自社の製品のみです。他社のパソコンは回収業者などを利用しましょう。
Q.押し買いとは何でしょう?
A. 不用品回収業者を名乗る悪徳業者が家に上がり込み、貴金属など高価なものを不当に安い値段で「買った」といって強制的に持ち去ってしまう詐欺のことです。
まとめ
今回はパナソニックのパソコンの廃棄方法をお伝えしました。メーカーは、パソコンリサイクル法によってパソコンの回収・資源化が義務づけられています。パソコンはゴミではありません。不要となったパソコンを有効活用できるように、リユース・リサイクルに協力しましょう。廃棄にはさまざまな方法があります。記事を参考に、自分の希望に合った方法で処分しましょう。