ノートパソコンの寿命をのばす5つの方法と正しい処分方法
ノートパソコンの寿命がどのくらいか知っていますか? 「調子が悪くなってきた」「新しいものと買い替えたい」という理由で処分を検討した場合、その前に寿命についても知っておくべきです。電化製品には必ず寿命があります。ノートパソコンの寿命は使い方によっても変わってくるため、なるべく長く使い続けるためには工夫が必要です。もちろん、丁寧に使っていても寿命はやってきます。そのときには、買い替えを検討する必要があるでしょう。データのバックアップ方法や処分するための方法についても把握しておいてください。この記事では、ノートパソコンの寿命や処分前にやっておくこと、おすすめの処分方法などをまとめてご紹介しましょう。
- ノートパソコンの基礎知識
- ノートパソコンの寿命について
- よくあるノートパソコンの故障とは?
- ノートパソコンの寿命をのばす方法
- ノートパソコンが壊れてしまったら
- ノートパソコンの寿命にかんするよくある質問
この記事を読むことで、ノートパソコンを買い替えるタイミングや寿命についてわかります。お得な処分方法をぜひ試してみてください。
1.ノートパソコンの基礎知識
まずは、ノートパソコンの基礎知識をまとめてみました。デスクトップとの違いやメリットをご紹介しましょう。
1-1.ノートパソコンとは?
ノートパソコンとは、ノートのように薄い形状をしているパソコンです。開くと片方が液晶ディスプレイに、もう片方がキーボードになっています。持ち運ぶことを前提として設計されているため、バッテリーなどがコンピューター本体と一体化されており、軽量です。かつては小型化のためのコストがかかることから、販売価格も割高でした。しかし、2000年代ごろから価格が下がり、ノートパソコンが一般のユーザーに受け入れられるようになっていったのです。
1-2.主な構造
内部の基本構造はノートパソコンもデスクトップも同じになっています。構成しているのはマザーボードとCPU、メモリー、ハードディスク、グラフィックボード、光学ドライブ、サウンドボード、インターフェイスです。マザーボードを介して各パーツが連係動作するしくみであり、独自設計によって小型化を図っています。
1-3.デスクトップとの違い
ノートパソコンはバッテリーが内蔵されているため、持ち運ぶことが可能です。外出先に持って行く可能性があるとき、家の中でも移動して使いたいときなどは、ノートパソコンの方が便利でしょう。ただし、デスクトップと比べて画面が小さく、増設用のパーツが少ないという問題はあります。そのため、どのようにパソコンを使いたいのかによって、選び方も変わってくるでしょう。最近はノートパソコンでも高性能なものが登場しているため、デスクトップの方が性能がよいというわけではありません。特に高性能なものを求めないのであれば、ノートパソコンで十分です。
1-4.特徴とメリット
ノートパソコンの特徴は「持ち運べる」という点です。折りたためるため、使わないときはしまっておくこともできます。もちろん、スペースが少ない場所でも使用できるため、利便性のよさで言うとデスクトップより優(まさ)っていると言えるでしょう。バッテリーが内蔵されているため、電源の確保ができない場所でも使用可能です。最近は無線LANに対応しているパソコンが増えてきているため、本体さえあればどこでも気軽に使うことができるという点も、大きなメリットでしょう。
1-5.販売数と人気のメーカー
現在、ノートパソコンの販売数は世界的に減少傾向にあります。その背景にあるのは、タブレット端末やスマートフォンへの需要シフトの移行が挙げられるでしょう。また、windows10の無償アップグレードによる買い替え周期の長期化も関係しています。そんな中でも日本で人気なのが、富士通や東芝、NECなどの国内メーカー、レノボやエイサーなどの海外メーカーのノートパソコンです。それぞれ性能や価格帯に違いがあるため、じっくりと検討して選ぶことをおすすめします。
2.ノートパソコンの寿命について
ノートパソコンの寿命はどのくらいなのでしょうか。一般的な寿命やほかの家電との比較をご紹介します。
2-1.ノートパソコンの寿命とは?
ノートパソコンの寿命が近づいているかどうかを知っておく必要があります。毎日パソコンを使用する人にとって、急に壊れてパソコンが使えなくなるのは困ることです。「そろそろ寿命が近い」ということがわかっていれば、買い替えの準備をしておくことができますよね。ノートパソコンは長く使っているとさまざまなパーツが劣化してくるのです。最も重要なのがハードディスクで、ここが壊れると修理が難しくなります。そのため、ハードディスクが壊れたときが、パソコンの寿命であると考えてください。ハードディスクとはパソコンの記憶装置であり、不具合が発生すると正常に起動できなくなることもあります。保存したデータがすべて消えてしまう前に、早めに対処しておきましょう。
2-2.ノートパソコンの一般的な寿命
ノートパソコンの平均寿命は5年と言われています。ハードディスクが寿命を迎えるのが購入から5年前後であるためです。ハードディスクはもともと故障が起こりやすいパーツであり、修理するよりもパソコンを買い替えた方が時間も値段もお得だと言われています。パソコンを購入してから5年以上経過している場合は「不具合=寿命」と考えた方がよいでしょう。
2-3.ほかの電化製品やほかのパソコンとの比較
ほかの電化製品と比較してみましょう。たとえば、テレビの平均寿命は6~7年、エアコンは7~10年、冷蔵庫は8~10年と言われています。比較してみると、ノートパソコンの寿命はほかの電化製品より短めです。また、ノートパソコンに内蔵されているハードディスクは、デスクトップパソコンに使われるものよりも高速で高性能である分、寿命が短くなっています。
2-4.寿命に差が出るのはなぜ?
もちろん、5年以上問題なく使い続けることができるものもあります。反対に、5年たつ前に寿命を迎えてしまうノートパソコンもあるでしょう。このように寿命に差が出るのは、使用環境や使い方によるものです。衝撃や熱、結露、ほこりなどの要因は、パソコンの劣化をすすめます。このような要因の影響を受けやすい環境でパソコンを使っていると、寿命が短くなる可能性はあるでしょう。また、使用頻度が多いことやメンテナンス不足なども、寿命を縮める原因になります。
2-5.ノートパソコンの種類による比較
現在、ノートパソコンのバッテリーに使用されているのはリチウムイオンがほとんどです。しかし、少し前まではニカドバッテリーやニッケル水素バッテリーなども使われていました。こういったバッテリーは自然放電による用量現象が大きいため、選ばないように注意してください。また、スペックの割に価格が安いノートパソコンには、寿命が短いバッテリーが使われている可能性が高いでしょう。買い替えの際にはしっかりと確認することをおすすめします。
3.よくあるノートパソコンの故障とは?
ノートパソコンによくある故障を症状や原因と一緒にまとめてみました。
3-1.部位別の故障
ノートパソコンの故障で多いのが、ハードディスクやモニター、マザーボードなどです。故障の原因と主な症状をご紹介します。
3-1-1.ハードディスク
ノートパソコンの故障で最も多いのが、ハードディスクでしょう。ハードディスクは特に衝撃や熱に弱いため、そういったことが原因で故障しやすいのです。以下のような症状が出たときは、故障の可能性があります。
- 異音がする
- 同じ動作を何度も繰り返す
- 電源を入れても反応しない
3-1-2.モニター
「モニターの表示に線が入る」「画面がちらつく」などの症状があるときは、モニターの故障が考えられます。パソコン本体に内蔵されているLEDが老朽化した場合などに、このような症状が生じるのです。設定を初期化したりケーブルを交換したりしても改善されない場合は、モニターの寿命を考えてよいでしょう。
3-1-3.マザーボード
マザーボードが故障すると、以下のような症状が現れます。
- 電源ランプが点灯しない
- ランプは点灯するが何も表示されない
- 途中で電源が切れる
マザーボードの故障原因はほとんどが老朽化によるものです。ほかにも、衝撃や高温、ほこりなどが原因で故障することもあります。
3-2.熱による故障
精密機器であるパソコンは、熱に弱いという特徴があります。真夏に室内温度が高い状態で使い続けていると、電源が落ちるなどの不具合が発生することもあるでしょう。そういった問題を防ぐのが、パソコンに内蔵されているファンです。ファンが故障すると、本体内に熱がたまり、故障の原因になります。ファンの故障原因には、軸の変形や摩擦、ペアリングの劣化などが考えられるでしょう。
3-3.バッテリーの劣化による故障
ノートパソコンのバッテリーは消耗品です。一般的には、約500回充電すると寿命を迎えると言われています。バッテリーの寿命が近づいたときの症状は以下のとおりです。
- 充電してもすぐバッテリーが0になる
- パソコンの電源が落ちやすくなる
- パソコンの動作がおかしくなる
4.ノートパソコンの寿命をのばす方法
ノートパソコンの寿命を少しでものばすために、知っておくべきポイントをいくつかご紹介します。
4-1.適切な設置環境とは?
パソコンは精密機器です。使用する部屋の環境によって寿命を大きく左右することもあるということを覚えておきましょう。パソコンにとって適切な環境を作り出すために、以下のことに注意してください。
- 結露しない温度と湿度を心がける
- 急激な温度変化を避ける
- 起動時の室温は20~30度に設定する
- 本体の周りにものを置かない
4-2.熱対策を忘れずに!
ノートパソコンに使われている部品は、熱に弱いものばかりです。放熱するためのファンにほこりがたまると温度調整が追い付かなくなり、故障の原因になるでしょう。ファンの掃除はこまめに行い、正常に機能する状態にしておいてください。また、通気口をふさぐと放熱できなくなるため、布団などの柔らかいものの上でパソコンを使う際は十分注意しましょう。パソコンを熱から守るためのグッズも販売されているため、うまく活用する方法もおすすめです。
4-3.衝撃はNG!
特に持ち運ぶことが多いノートパソコンは、衝撃に十分注意しなければなりません。液晶画面などの物理的な破損だけでなく、パソコン自体が起動しなくなること、データが消えてしまうことも起こり得るでしょう。そのため、持ち運ぶ際は必ずインナーバッグを使うことをおすすめします。落下や圧迫からパソコンを守ってくれるでしょう。
4-4.おすすめのほこり対策
ほこりはパソコンの不調や故障につながります。ほこりがたまって内部の換気がしにくくなるとパソコンの寿命が縮まってしまうことになるのです。おすすめのほこり対策をいくつかご紹介しましょう。
- 床に直接置かない
- 半年ごとに吸気口と排気口のほこりを掃除機で吸い取る
- 使わないときはパソコンを閉じてカバーをかけておく
4-5.バッテリーの使い方
ノートパソコンは電源プラグを抜いたり差し込んだりすることで寿命が縮まってしまいます。充電と放電を頻繁に繰り返すことは、パソコンにとって悪影響なのです。そこで、できるだけ電源プラグを差し込んだ状態でパソコンを使用するようにしましょう。そして、月に1回は電源を0%近くまで使い切り、バッテリーだけで使用する日を設けてください。このようにバッテリーリフレッシュを実行することでバッテリーは長持ちします。
5.ノートパソコンが壊れてしまったら
気をつけて使っていても寿命はやってくるものです。ノートパソコンが壊れてしまったときにやるべきことをご紹介します。
5-1.やるべきこと
ノートパソコンが故障してしまったとき、まずやるべきことは以下の3つです。
5-1-1.修理か買い替えか決める
まず、修理に出すか新しいパソコンに買い替えるかを決める必要があります。どちらがお得なのか考えてみましょう。一般的に、マザーボードやハードディスク、ディスプレイを修理に出した場合の金額は30,000~60,000円程度です。非常に高額になるため、パソコン自体を買い替えた方がお得な場合もあるでしょう。もちろんあくまでも目安であるため、見積もりを依頼してから検討するのがおすすめです。また、購入から5年以上経過している場合も、買い替えを選択するべきでしょう。
5-1-2.データのバックアップをとる
次に、データのバックアップをとりましょう。パソコンにはさまざまなデータが入っています。「調子が悪くなってきた」という段階でバックアップをとっておかなければ、すべてのデータが消えてしまう可能性もあるのです。主なバックアップ先のメディアには、以下のようなものがあります。
- 外付けHDD
- USBメモリー
- DVD
- NAS
5-1-3.処分方法を考える
修理ではなく買い替えることに決めた場合は、壊れたパソコンの処分方法についても考える必要があります。パソコンは自治体が回収するゴミとして捨てることはできないため、正しい捨て方を知っておきましょう。詳しい処分方法については、次にご紹介します。
5-2.処分方法
パソコンは「資源有効利用促進法」により、メーカーによる自主回収が義務づけられています。そのため、自治体が回収する燃えないゴミや粗大ゴミとして捨てることはできなくなったのです。処分する方法としては、以下の3つがあります。
- パソコンの廃棄を専門に行っている業者に依頼する
- メーカーに依頼して回収してもらう
- 家電量販店に依頼して回収してもらう
まだ使える状態のパソコンであれば、リサイクルに出す方法もあります。ただし、必ず事前に無料見積もりを依頼し、慎重に業者選びをするようにしましょう。
5-3.パソコンダストの無料引き取りがおすすめ!
「パソコンダスト」では、不要になったパソコンの無料引き取りを受け付けています。パソコンに含まれている資源を再販売することで利益を得ているため、壊れたパソコンでも無料で回収が可能なのです。ほかにも、以下のようなメリットがあります。
- パソコン以外の不用品もまとめて無料回収できる
- 宅配、持ち込み、出張から回収方法が選べる
- パソコン内のデータ消去も受け付けている
是非チェックしてみてください。
6.ノートパソコンの寿命にかんするよくある質問
「ノートパソコンの寿命について知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめてみました。
6-1.パソコンを起動する際に焦げたような臭いがします。故障ですか?
A.電源ユニットの一部が故障している可能性があります。放置しておくと発火する場合もあるため、できるだけ早めに買い替えを検討しましょう。
6-2.パソコンのメーカー保証はどのくらいありますか?
A.通常は1年のことが多いです。メーカーによっては3年や5年のところもあるため、事前に確認しておきましょう。
6-3.古いOSを使い続けるとどうなりますか?
A.Windows7の登場からOSは着々と進化していっています。必ずしも新しいOSにする必要はありませんが、古いものを使い続けているとサポートが終了し、より快適に使うことができなくなるでしょう。
6-4.「バッテリーを交換してください」と表示されました。どうすればよいですか?
A.メーカーは一般的に5~10年ほどバッテリーの新品を在庫しています。問い合わせて取り寄せるか、大型家電店などで取り扱いがないか確認してみましょう。ただし、高額なものが多いため、パソコン自体を買い替えるべきかよく検討してください。
6-5.パソコンを処分する際の注意点にはどのようなものがありますか?
A.データ消去は確実に行うようにしましょう。データが残っているまま廃棄すると、流出して悪用されてしまう可能性も否定できません。自分でデータ消去ができない場合は、業者に依頼してみましょう。「パソコンダスト」ではデータの消去も受け付けています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ノートパソコンの寿命について詳しくご紹介しました。ノートパソコンには必ず寿命がきます。寿命が近づいてきているサインを見極めて、早めに買い替えの準備をすることが大切です。パソコンが突然壊れて使えなくなると生活に支障が出る人もいるでしょう。できるだけ長くノートパソコンを使い続けるための方法を知り、寿命をのばしてあげることも必要です。そして、寿命を迎えてしまったパソコンの処分方法についても知っておきましょう。