素材ごとのゴミ分類方法を一挙公開!レアメタルはリサイクル必須!

「ゴミの出し方がわからない」と思うことはありませんか?素材によってどのように捨てるのか、どうリサイクルされるのかが異なるため、処分方法に戸惑うこともあるのではないでしょうか。ゴミを分類して捨てることにはどのような意味があるのか、ご存じですか?この記事では、素材によるゴミの分類について詳しく解説しましょう。

  1. ゴミの分類について
  2. 素材と可燃ゴミの分類
  3. 素材と不燃ゴミについて
  4. リサイクルが注目される「レアメタル」とは?
  5. 素材ごとのゴミの分類にかんするよくある質問

この記事を読むことで、ゴミの分類がリサイクルについてよくわかります。日常生活で発生するゴミを、正しく分類して処分しましょう。

1.ゴミの分類について

まずは、自治体におけるゴミの分類方法について解説します。ゴミを分類する目的や自治体ごとの違いを見てみましょう。

1-1.自治体におけるゴミの分類方法

自治体が回収するゴミは、一般的に可燃ゴミ・不燃ゴミ・粗大ゴミ・資源ゴミに分類されます。それぞれの特徴をご紹介しましょう。

1-1-1.可燃ゴミ

可燃ゴミとは、焼却炉で燃やしても問題のないゴミのことです。燃やしても資源にならないもの、衛生的な処理ができるものはすべて可燃ゴミに分類されます。具体的には、台所から出る生ゴミや木くず、ふとん、衣類、紙類、落ち葉、草などが可燃ゴミです。

1-1-2.不燃ゴミ

燃やしても燃えないもの、燃やすと有害なものは不燃ゴミに分類されます。具体的には、ガラスや陶器、びん、スプレー缶、金属製品などです。金属や小型電化製品などは、資源としてリサイクルされる場合もあります。

1-1-3.粗大ゴミ

タンスやテレビ台、ソファーなど、可燃ゴミや不燃ゴミとして捨てることができない大型のものが粗大ゴミとして分類されます。その定義は自治体によって異なる場合が多いため、事前に確認が必要になるでしょう。粗大ゴミを出す際は有料で、事前の申し込みが必要になります。

1-1-4.資源ゴミ

資源ゴミとは、再資源化が可能なもののことを言います。具体的には、ペットボトルや缶、びん、紙類、電池などです。種類によっては可燃ゴミや不燃ゴミとして捨てることができるものもありますが、リサイクルを推進するためにも、きちんと分類して資源ゴミとして捨てることをおすすめします。

1-2.ゴミ分類の目的とは?

ゴミを分類して捨てることにはどのような意味があるのでしょうか。私たちが日常生活の中でゴミとして排出しているものはたくさんあります。その中には、まだ資源として使うことができるものもたくさんあるのです。わが国におけるゴミの排出量は海外と比較しても非常に多く、そのほとんどが焼却または埋め立てられてきました。ゴミを分別することは再利用できる資源を増やすことにつながります。ゴミを再資源化することで、ゴミ処理にかかるエネルギーの排出量を大幅に減少できるのです。環境のためにも、ゴミの分類は私たち一人一人に与えられた「義務」とも言えるでしょう。

1-3.なぜ自治体ごとに違いがあるのか?

では、なぜ自治体によってゴミの分別ルールには違いがあるのかご存じですか?その理由には、各自治体の実態が大きくかかわってきます。たとえば、高性能な焼却施設がある自治体では、ある程度分別が不十分でも、ダイオキシンなどの有害物質が発生しにくいと言われているのです。反対に、焼却施設が十分に整っていない自治体では、環境のためにもしっかりと分別をしておく必要があります。また、その他に人件費の問題もあるでしょう。細かくゴミを分別してリサイクルやリユースをするためには、そのための人件費が必要になります。その予算がない自治体の場合は、個人にしっかりとゴミの分別をしてもらわなければならないのです。そういった実態の違いが、自治体ごとのゴミ分別にかんするルールに関係してくるということになります。

2.素材と可燃ゴミの分類

可燃ゴミを素材ごとに分類して、それぞれの定義や処分方法を見ていきましょう。

2-1.生ゴミ

生ゴミとは、一般家庭や飲食店から排出される調理かすや残飯などのことを指します。放置すると悪臭や害虫が発生することもあるため、適切な処理が必要です。ディスポーザーなどの処理機を使って汚水として流す方法もあります。しかし、実際にはディスポーザーを設置している家庭はまだ少なく、多くの自治体では可燃ゴミと一緒に生ゴミを回収しているのが現状です。

2-2.紙

雑誌や包装紙・菓子箱・ティッシュ箱などの古紙は、資源として有効活用できます。そのため、可燃ゴミとは別に「雑紙ゴミ」として回収している自治体も多いのが現状です。古紙はいったん繊維に戻し、異物を取り除いた後に新しい紙として再生します。家庭から排出される可燃ゴミのうち、紙ゴミは約3割。このゴミを減らすことはリサイクルを推進する上で非常に重要になるでしょう。

2-3.プラスチック

プラスチック製品にはプラスチックマークがついているため、分類の際はしっかりとチェックしましょう。家庭から排出されるプラスチックは、自治体によって資源ゴミ・可燃ゴミ・不燃ゴミのいずれかに分類されます。廃プラスチックはさまざまな手法によってリサイクルされますが、最も多いのが「マテリアルリサイクル」です。廃プラスチックを溶かしてプラスチック製品に再生する方法であるため、汚れや異物がないかしっかりと確認してからゴミとして捨てるようにしましょう。

2-4.その他

その他にも、布や発泡スチロール・木なども、処分に注意が必要です。たとえば、布は性質によって、分類されるゴミの種類が異なっていますし、発泡スチロールや木は大きさや長さに制限があります。自治体のゴミ回収を利用できない場合もあるため、事前に調べておく必要があるでしょう。

3.素材と不燃ゴミについて

次に、資源ゴミや粗大ゴミに分類される素材とリサイクルの必要性について解説します。

3-1.資源ゴミとなる素材とは?

資源ゴミに分類される素材には、アルミやステンレス・びんなどがあります。家庭で使用したアルミ箔(はく)やステンレス製のボウルは、特にゴミの分類に困ることが多いでしょう。多くの自治体では資源ゴミとして回収されることになります。ただし、自治体によっては、びんはペットボトルや缶と一緒に捨てるよう指定されているところもあるため、注意が必要です。

3-2.粗大ゴミとなる素材

基本的に、市が指定するゴミ袋に入りきらないものは粗大ゴミに分類されます。アイロン台やポリタンクなど、大型の金属やプラスチック素材のものも粗大ゴミ扱いになる場合が多いため、覚えておきましょう。

3-3.なぜリサイクルが必要なのか?

上記のような不燃ゴミがリサイクルされる理由は、資源を有効化するためというものだけではありません。以前まで不燃ゴミは、そのほとんどが埋め立てられてきました。しかし、国土の狭い日本では、埋め立て処分場の処理能力に限界があります。残された処分場の残余年数を延ばすと同時に、自然環境への影響を少なくするためにも、再利用できる不燃ゴミは有効活用するべきなのです。

4.リサイクルが注目される「レアメタル」とは?

リサイクルの観点から現在注目を集めている「レアメタル」をご存じでしょうか。パソコンや携帯電話に含まれるレアメタルは、貴重な有効資源なのです。

4-1.レアメタルとは?

レアメタルとは、非鉄金属のうち、流通量や使用量が少なく希少な金属のことを言います。鉄や銅・アルミニウムなどのベースメタルに添加して合金を作ることなどに使われているレアメタルは、そもそもの存在量が少ないのが特徴です。そのため、採掘のコストが高くなる・単体で取り出すのが技術的に困難という理由もあり、非常に貴重な資源として注目を集めています。

4-2.PC・携帯電話に眠るレアメタル

レアメタルは日本の産業にとって不可欠な原材料であり、近年はリサイクルの促進によってその安定供給を確保する動きが注目を集めています。一般家庭で不要となったパソコンや携帯電話の中には、微量なレアメタルが含まれているのです。特に最近発売されるパソコンはレアメタルの含有量が増えてきているため、リサイクルすることでレアメタルを有効活用することができます。

4-3.リサイクルの必要性とメリット

携帯電話1トンあたりに200~300gのレアメタルが含まれています。廃棄処分される電子機器からレアメタルを回収することは、自然界から採掘するよりもコストがかからないため、メリットが大きいのです。日本はエネルギー資源の乏しい国であるため、レアメタルを入手する上で輸入に頼っている部分が多くなっています。しかし、レアメタルの価格がここ数年で数倍にふくれ上がったこともあり、中国やロシアからの日本への輸出量が制限されることになったのです。レアメタルを含む携帯電話やパソコンのリサイクルが定着することが、日本においていかに大切なことかおわかりいただけるでしょう。 

4-4.パソコンリサイクル専門業者のリサイクルへの取り組み

上記のような理由から、パソコンリサイクルの専門業者でもリサイクルに対する取り組みが行われているということです。パソコンの無料回収を行っている「パソコンダスト」では、回収したパソコンを廃棄するのではなく、30種類以上の素材にわけて資源として再利用しています。また、プラスチック部品も再利用するなど、レアメタル以外の部分でもリサイクルに力を入れて取り組んでいるのが現状です。

5.素材ごとのゴミの分類にかんするよくある質問

「素材によるゴミの分類について知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめてみました。

5-1.ゴミの分別方法がわからないのですが、どうやって調べればよいのですか?

A.各自治体のホームページにゴミ分別の一覧が掲載されています。印刷してわかりやすい場所に貼るなどしておくとよいでしょう。また、ゴミの分け方や出し方が簡単にわかるアプリなども登場しています。

5-2.自治体の粗大ゴミと不用品回収業者、どちらを利用するべきですか?

A.それぞれにメリットとデメリットがあるため、どちらが自分に合っているか考えてみましょう。自治体の場合は料金が安く、どこに住んでいても回収してもらえるというメリットがあります。しかし、利用券を購入し、指定場所まで粗大ゴミを運ぶ必要があるため、手間がかかるのがデメリットです。一方の不用品回収業者は、電話1本で自宅まで回収に来てくれるため、手間がかかりません。その分、料金が高く業者選びに注意が必要であるという点がデメリットでしょう。

5-3.テレビは粗大ゴミとして捨てることができますか?

A.テレビ・冷蔵庫・エアコン・洗濯機は家電リサイクル法の対象となるため、粗大ゴミとして自治体が回収することはできません。メーカーや小売店にリサイクル料金を支払い、回収を依頼してください。

5-4.パソコンにはどのくらいのレアメタルが含まれているのですか?

A.パソコンに含まれるレアメタルの中で、最も多いのがパラジウムです。デスクトップ1台につき、パラジウムは約28g含まれています。

5-5.パソコンを無料回収している業者は、どのように利益を得ているのですか?

A.不要になったパソコンには、レアメタルをはじめ金などの貴金属が含まれています。こうした資源を外部業者などに販売することで利益を得ているのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。素材によるゴミの分類についてまとめて解説しました。ゴミの分類にかんするルールは各自治体で異なるため、一人一人が把握しておく必要があります。ゴミを分別することがなぜ必要なのか、どのような意味があるのかを知り、正しく分別を行ってください。そして、貴重な資源を有効活用しましょう。