データ流出するかも?ハードディスクの正しい処分方法と廃棄について

ハードディスクハードディスクの廃棄方法をご存じですか?早い人では2年ほどで壊れてしまうハードディスク。近年、国民生活センターでは、ハードディスクから漏れた個人情報を悪用される被害が多く報告されています。ハードディスクの処分方法を間違えると、とんでもないトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。 パソコンを日常的に使っている人は、ハードディスクの正しい処分方法を知っておきましょう。ハードディスクが故障する前の症状から、データ消去と廃棄方法について詳しくご紹介します。

  1. ハードディスクとは?
  2. ハードディスクの故障と寿命について
  3. ハードディスクを廃棄するには?
  4. ハードディスクのデータ消去をしよう
  5. ハードディスクを廃棄する業者とは?
  6. ハードディスクにかんするよくある質問

この記事を参考に、ハードディスクやパソコンを安全に正しく処分する方法を知りましょう!記事どおりに処分すれば、個人情報の漏えいや悪用される被害を防ぐことができます。

1.ハードディスクとは

1-1.ハードディスクって何?

ハードディスクは、パソコンに内蔵されている記録装置です。パソコンを起動するためのOSやワード・エクセルなどのソフト・作成したファイルなどのデータを格納しています。ハードディスクは、略してHDDやHDドライブと表記されることも多いです。

1-2.ハードディスクの機能とは?

ハードディスクは、プラッタと呼ばれる円盤の部分が高速で回転し、磁気を使い読み書きを行います。プラッタは、CR-ROMのような形です。モーターで回転した磁気ヘッドで読み書きを行います。レコードのような形を想像するとわかりやすいです。パソコンが動作しているときは、プラッタや磁気ヘッドが高速で駆動しています。動作中に強い衝撃を与えること、急に電源を落とすことは厳禁です。熱や湿気・ほこりにも弱いため、取り扱いには十分注意しなければなりません。

1-3.ハードディスクの種類

ハードディスクには3つの種類があります。

【内蔵ハードディスク】

内蔵ハードディスクとは、パソコン本体に内蔵されているハードディスクです。パソコン内部に装着されているため場所を取りません。デスクトップパソコンの内部にハードディスク用の空きがあれば増設して容量アップすることもできます。内蔵ハードディスクのサイズは、主に3.5インチと2.5インチです。3.5インチはデスクトップパソコン用、2.5インチはノートパソコンに使われます。

【外付けハードディスク】

外付けハードディスクは、USBなどを使いパソコンに接続するタイプです。外付けケースの中に、ハードディスクを収納しています。パソコンだけではなくテレビに接続し、録画できる機能が搭載されたタイプも人気です。据え置き型のものから、持ち運びに便利な小型のものまでさまざまな種類があります。パソコンの空き容量が不足したときに使うと便利です。データのバックアップや容量の大きな写真データの保存先にもよく使われます。

【ネットワーク接続ハードディスク】

ネットワーク接続ハードディスクは、LANで接続するハードディスクです。NASと呼ばれるハードディスクをルーターやハブで接続します。複数台のパソコンでデータ共有が可能です。主に、オフィスや店舗で活用されています。ネットワーク接続ハードディスクは、スマートフォンやタブレットでもデータ共有が可能です。外出先からもデータ共有ができます。データ保存のためだけではなく、デジタルカメラのデータをコピーする機能や音楽サーバー・動画管理など多機能に使えるのも魅力です。

2.ハードディスクの故障と寿命について

ハードディスクは精密機械のため、衝撃や振動に弱くパソコンの中でも一番故障の多い部分です。この項ではハードディスクの故障についてご紹介します。

2-1.ハードディスクに現れる不具合とは?

ハードディスクの調子が悪くなると現れる主な症状を見てみましょう。

  • 動作が遅い
  • Windowsが起動しない(途中でとまる)
  • 画面が真っ暗
  • 画面がブルー(ブルースクリーン)
  • カタカタと音がする
  • ブーンと振動とともに音がする
  • 作業中に勝手に再起動
  • 保存ができない
  • ソフトが起動しない
  • 警告音
  • キーやカシャカシャ等の金属音

上記のような症状は故障の前兆です。特に、警告音や金属音は、もう故障寸前!故障すれば保存データを読み込むことができなくなります。早急にバックアップを取っておきましょう。

2-2.ハードディスクの寿命について

ハードディスクの寿命は、使用頻度や環境により異なります。平均的に使った場合の寿命は、約4年~5年です。しかし、日常的に酷使しているハードディスクは2年くらいで壊れることもあります。また、価格の安いパソコンに内蔵されているハードディスクは、寿命が短いことが多いです。ハードディスクは、必ず故障します。故障までの年数に個人差はありますが、消耗品と考えマメにバックアップを取っておくことが大切です。

3.ハードディスクを破棄するには?

ハードディスクの処分方法をご紹介します。

3-1.ハードディスクは自治体で回収してもらえる?

ハードディスク内蔵パソコンは、PCリサイクル法対象製品です。パソコンに含まれる有用な資源を再利用・リサイクルすることが義務付けられています。PCリサイクル法の対象製品は自治体で回収していません。ただし、小型家電リサイクル法の対象製品であるノートパソコンや外付けハードディスクは、例外です。自治体によっては、市役所などに小型家電回収ボックスを設けています。回収ボックスの投入口は、25×8.5㎝です。投入口に入る大きさのものであれば無料で回収しています。 小型家電回収ボックスの投入口に入らないものは有料です。 ただし、自治体の回収ボックスでは、盗難被害が多く報告されています。個人情報の詰(つ)まったパソコンやハードディスクの処分では注意しなければなりません。利用する際には、データ消去を確実に行いましょう。

3-2.販売店の引き取りと回収サービスは?

パソコンの販売する店舗では、新しい製品を購入した際に古い製品の引き取りサービスを行っています。ハードディスクやパソコンを新しく購入する予定のある方は、お目当ての販売店に引き取りサービスがあるか確認してみるといいでしょう。新規で購入する予定がない方は、利用できません。また、利用できたとしても有料になるでしょう。

3-3.ネットオークションで売る

ハードディスクはネットオークションで売ることもできます。

  • 内蔵ハードディスクを取り出し、ハードディスクだけ売る
  • 外付けハードディスクを売る
  • パソコン本体ごと売る

上記のような出品方法です。ただし、壊れたパソコン・古い製品は、ジャンク品としての取り扱いになります。売れたとしてもわずかな金額でしょう。情報漏えいや出品・発送の手間を考えると、ハードディスクの処分方法としてはオススメできません。

3-4.リサイクル業者の回収・買い取り

ハードディスクは消耗品です。とはいえ、まだ使える製品であれば、リサイクルショップに買い取りしてもらえる可能性があります。また、パソコンやハードディスクの回収に特化したリサイクル業者であれば、無料で回収してくれる業者もあるのです。パソコンの回収をメインに営業しているリサイクル業者は、データ消去や個人情報の取り扱いも慎重に行っています。特殊な機械を使い、データ消去してくれるはずです。ハードディスク内蔵のノートパソコンや外付けハードの処分は、手間のかからない不用品回収業者にしましょう。

4.ハードディスクのデータ消去をしよう

ハードディスクを処分するとき、データを消去しなければならないことは皆さんご存じでしょう。しかし、データを確実に消去する方法は、あまり知られていません。間違った方法で消去した”つもり”になっている方が非常に多いのです。この項ではハードディスクに記録されたデータを完全に消去する方法をご案内します。

4-1.データの消去はどうして必要?

ハードディスクのデータを消去しなければならない理由は、個人情報の漏えいと悪用を防止するためです。仕事で使っているハードディスクであれば、企業の情報が漏(も)れてしまう危険があります。機密資料が流出すると会社の信用や経営にも影響が出るでしょう。自分だけではなく勤務先や取引先、家族、友人の情報が漏(も)れる可能性もあるのです。ハードディスクから読み取れる情報は以下のようなものになります。

  • 氏名・年齢・住所・電話番号など
  • クレジットカードや銀行情報
  • 写真データ
  • 知人・友人・家族の情報・連絡先
  • 家計簿や資産の情報
  • 会社の機密資料

上記のような情報が流出してしまうと止める手立てはほとんどありません。ハードディスクを処分するときは、データを”完全に消去”しましょう。

4-2.ハードディスクの初期化と完全消去ってどう違う?

ハードディスクのデータを消去する方法でよく使われるものが”初期化”です。また、ファイルをゴミ箱に入れる方法もあります。しかし、初期化やゴミ箱へのファイル消去では、データが完全に消去されるわけではありません。ハードディスクには、しっかりとデータが記録されたままなのです。専用のソフトを使えば、データを復元し読み取ることは簡単にできます。完全消去とは、専用のソフトを使用しても、どんな手を使ってもデータを復元できない状態です。

4-3.自分で消去する方法

ハードディスクのデータを完全に消去するには、何かのデータを上書きする方法を採ります。紙に書いた文字を黒で上から塗りつぶすイメージです。専用のデータ消去ソフトを使い、ハードディスクのデータを上書きすることで完全に消すことができます。専用ソフトは、インターネットから簡単にダウンロード可能です。

【データ消去ソフト】

  • DESTOROY
    有料と無料があるデータ消去ソフトです。ハードディスクに記録されたデータをまるごと抹消します。
  • wipe-out
    CD-ROMやUSBメモリーを使い簡単に操作できるソフトです。
  • CCleaner
    パソコン内に溜(た)まったごみファイルやキャッシュを掃除できます。データを上書きして抹消する機能があるためデータの完全消去も可能です。

【ハードディスクを物理的破壊】

壊れて起動しないパソコンはソフトを使ってデータ消去することができません。パソコンを再利用しない場合は、ハードディスクを物理的に破壊することでデータの読み込みを防止することができます。パソコンや外付けケースから取り出したハードディスクをハンマーでたたき割るか、ドリルなどで穴をあけてください。パソコン本体を破壊しても、ハードディスクは無傷なことが多いです。必ずパソコンやケースから取り出し、ハードディスクを直接破壊しましょう。

4-4.業者に依頼する方法

ソフトを使ったデータ消去は、パソコンの扱いに慣れていればそう難しくはありません。しかし、パソコンに詳しくない方、時間がない方、自分でデータ消去することに不安がある方は、データ消去を業者に依頼しましょう。中古パソコンの販売を行う業者では、ハードディスクのデータを消去するサービスを有料で行っています。業者が行うデータ消去は、特殊な機械を使い確実に抹消する方法と、物理的に破壊する方法です。物理的に破壊するときも、ハードディスク破壊機などを用いて行われます。

4-5.どうやって依頼する?

データ消去を業者に依頼するには、店頭までハードディスクを持ち込むだけでオッケーです。事前にホームページや電話でデータ消去を行っているか確認して持ち込むといいでしょう。受け付けも合わせて30分以内にはデータ消去が終了します。ただし、デスクトップパソコンやハードディスクの台数が多い場合は、店頭まで持ち込めない場合もあるでしょう。そんなとき便利なサービスが、不用品回収業者です。不用品回収業者のパソコン回収サービスを使うと自宅まで回収に来てくれます。データ消去と処分を同時に依頼できますから手間がかかりません。

4-6.データ廃棄証明書とは?

ハードディスクのデータを業者に消去してもらったあとは、データの破棄を証明する「データ破棄証明書」を発行してもらいましょう。データ破棄証明書には、破棄した製品の機種名や型番、破棄日時、どのような消去方法で行われたか?などが記載されています。”データを破棄しました”と口で言われるより証明書があれば安心です。物理的破壊を行った場合は、写真データを添付する業者もあります。

5.ハードディスクを廃棄する業者とは?

5-1.こんなときは業者に依頼しよう

ハードディスクの処分を自分で行うには、データを完全に消去して、PCリサイクル法の処分ルールに沿って廃棄しなければなりません。燃えないごみに出すのとは違い、手間や時間がかかります。

  • データ消去の方法がわからない
  • 自分で消去するのは不安
  • データ消去する時間がない
  • 処分したいハードディスクがたくさんある
  • 自治体の回収ボックスへ入れるのは怖い(盗難など)
  • とにかく手間をかけずに処分したい
  • まだ使えるパソコンを破壊するのはもったいない

上記のようなお悩みを抱えている方は、不用品回収業者を利用することですべて解決します。

5-2.ハードディスクの処分を業者に依頼するメリット

ハードディスクの処分に不用品回収業者を利用するメリットはデータ消去から処分まで一括で依頼できるところです。数が少なくても電話1本で自宅まで回収に来てもらえます。出張対象外地域の場合は、郵送で回収する業者を利用しましょう。買い取り査定も同時に行うため、1度の手間で済みます。手間や時間が一切かからないため急ぎで処分したい人にも助かるサービスです。

5-3.業者選び3つのポイント

不用品回収業者を選ぶポイントをご案内します。

【見積もり・出張費無料】

不用品回収業者の中には、依頼するかどうかわからない状態から料金がかかることもあります。利用する際には、出張費や見積もりが無料の業者を選びましょう。ホームページや電話で確認できます。

【自治体の許可がある業者】

家庭や事業所から不用品の回収や買い取りを行うサービスを営むには自治体の許可が必要です。許可を得ている業者ならば、ホームページの会社概要のところに自治体の許可番号を記載しているでしょう。許可の無い業者は、違法に営業している可能性があります。注意しましょう。

【データ消去を行う業者・データ破棄証明書の発行】

ハードディスクの破棄は、データ消去を行っていることが大前提です。回収したハードディスクのデータを完全に消去して処分する業者を選びましょう。データ破棄証明書の発行も忘れずに依頼してください。

5-4.ハードディスクを破棄する料金について

データ消去を業者に依頼すれば1000円~5000円ほどかかるのが一般的です。 ハードディスクの破棄にかかる料金は、状態や製品の種類により異なるでしょう。ハードディスクやノートパソコンによっては買い取りしてもらえる可能性もあります。他社では処分費用のかかるパソコンを無料回収している業者もあるのです。料金をかけて廃棄するより、無料回収を行っている業者を選択したほうが断然お得に処分できます。

5-5.無料宅配回収サービスが便利!

家の近くに、無料回収サービスを行う不用品回収業者がないとお嘆きのあなた!ご安心ください。最近では、パソコンやハードディスクを宅配で回収してもらえるサービスが人気です。要らなくなったパソコンやハードディスクを段ボールに詰(つ)めて送るだけで買い取り査定や処分を依頼できます。手間と時間のかかるハードディスクの処分を自宅にいながら簡単に行うことができるのです。パソコンの回収に力を入れている業者は、データ消去も確実に行います。もちろん、データ破棄証明書の発行も可能です。ぜひ利用してみてください。

不用品の無料宅配回収サービス
https://www.fuyohin23.net/

5-6.業者に依頼する際の注意点

以前なら、要らなくなった家電やパソコンを空き地に山積みにしている光景は、当たり前でした。しかし、PCリサイクル法・家電リサイクル法などリサイクルを推進する法律が施行された近年では、家電製品・パソコンなどを簡単には処分できなくなったのです。処分するには、処分費用もかかるようになりました。そんな現代に、”無料回収”と謳(うた)いながらトラック1台で回る業者がいます。このような業者は、無料と言いながら実際には回収費用を請求することも多いです。回収した製品は、データ消去など行わず悪質な業者に横流しする可能性もあります。また、不法投棄する恐れもあるでしょう。無料という言葉に騙(だま)されず、所在地がはっきりしている業者に依頼してください。信頼できる業者は、なぜ回収費用を安く抑えられるかをホームページなどで明記しています。大切な個人情報を守るためにも、業者のホームページは必ずチェックしておきましょう。

6.ハードディスクにかんするよくある質問

6-1.事務所にあるパソコンとハードディスクをすべて処分するにはどうしたらいいですか?

処分したいハードディスクがたくさんある場合は、不用品回収業者が便利です。データ消去と回収を一括で引き受けてもらえます。状態のいい製品は、買い取りも可能です。ぜひ不用品回収業者へご相談ください。

6-2.壊れたパソコンもデータ消去する必要があるのですか?

パソコンが起動しない・故障している場合もデータ消去が必要です。壊れたパソコンでも、ハードディスクだけ取り出して、専用のソフトを使うとデータは復元できます。故障しているパソコンも必ずデータの消去を行いましょう。

6-3.不用品回収業者では、自作パソコンの回収も依頼できますか?

もちろん可能です。自作パソコンだけではなくパソコンの周辺機器の回収も依頼できます。業者へお問い合わせください。

6-4.宅配回収の送料はかかりますか?

宅配回収を行う業者では、パソコンの無料回収を行っている業者があります。また、一部製品に限り送料無料で回収も可能です。業者のホームページなどで確認してみましょう。

6-5.不用品回収業者が回収したパソコンはどうなるのですか?

家庭から回収したパソコンは、データ消去を完全に行ったあとリユース可能な製品は中古パソコンとして再販します。パソコンの無料回収ができる理由は、修理して再販するからです。リユースできない製品は、リサイクル資源として活用します。

まとめ

この記事では、ハードディスクのデータを消去する方法をご紹介しました。データ消去の重要性はご理解いただけたと思います。内蔵ハードディスク・外付けハードディスクは、どんなに丁寧に扱っていても消耗品です。必ず故障するときがきますから、バックアップはマメに取っておきましょう。また、故障したときは、データ消去を完全に行い、PCリサイクル法の処分ルールに基づいて廃棄してください。データ消去と処分が面倒な場合は、不用品回収業者のパソコン回収サービスを活用すると便利です。自宅から郵送するだけで処分できる宅配回収を利用すれば、さらに手軽に処分できます。ぜひ活用してみてください。