冷蔵庫は家電リサイクル法対象品目!処分や廃棄は不用品回収が便利

引っ越しや買い替えに伴い、冷蔵庫の処分を検討することがあるでしょう。普段のごみとはサイズも大きく異なり、家電製品は適切な方法で処分しなくてなりません。冷蔵庫も同じく、正しく処分する必要があります。もし誤った方法で捨ててしまい、処罰されてしまうかも……。何かと迷う家電製品の処分方法がわからない悩み、とてもよくわかります。
この記事では、家電リサイクル法や冷蔵庫の正しい捨て方についてご紹介していますので、処分に迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

  1. 冷蔵庫は粗大ごみで出すことができない? 
  2. 家電リサイクル料金について
  3. 買い替えによる冷蔵庫の処分
  4. 自治体で廃品回収する方法
  5. リサイクル家電にするためには? 
  6. 不用品回収業者に依頼する場合
  7. 冷蔵庫の処分でよくある質問
  8. まとめ

この記事を読むことで、スムーズに冷蔵庫の処分を行うことができるでしょう。

1.冷蔵庫は粗大ごみで出すことができない? 

家庭で使っていたものなのに、粗大ごみとして出すことができないのは不思議ですよね。冷蔵庫を粗大ごみとして扱えないのは、家電リサイクル法が適用されるため。家電リサイクル法について知り、正しく処分するために知識として備えておいてください。

1-1.家電リサイクル法の概要

家電リサイクル法は、2001年4月に施行された法律です。特定の家電製品を対象として廃棄ルールを定めた法律で、ごみを廃棄するだけではなく、再利用することを目的として定められています。
家電製品には、鉄・アルミ・ガラスなどの有益な資源が多く含まれており、リサイクルすることで再利用とごみの削減が実現できるのです。廃棄することで資源の無駄が出てしまいますが、適切に回収するなら環境保護にもつながります。

1-2.家電リサイクル法で定められた家電製品とは? 

家電リサイクル法が適用されるのは4品目です。家庭用エアコン・テレビ(液晶・ブラウン管・プラズマ)・冷蔵庫・洗濯機の4つが対象品目となります。

1-3.家電リサイクル法の目的とは? 

2001年に家電リサイクル法が施行される以前は、各自治体によって回収されて処理が行われてきました。しかし、大型で運搬が困難・ほかの廃棄物と同時に回収できない・部品が硬いので粉砕しきれないなどの問題を抱えていたのです。家電リサイクル法が適用され、有益な資源を回収して廃棄するようになり、問題点解消につながっています。

1-4.家電リサイクルの必要性

廃棄した家電製品から有益な資源を分離し、新しい製品の部品としてリサイクルします。部品もしくは原材料としてリサイクルし、無償で譲渡することが再商品化です。
家電製品を廃棄する排出者から、販売した小売店・製造メーカーまで役割分担しているのが特徴となっています。排出者は小売店へ引き渡して費用を負担し、小売店は引き取りと製造メーカーへの引き渡し、製造メーカーは引き取りと再商品化を行い、それぞれが協力することで成立するのが家電リサイクル法です。
不法投棄を防止するため、適切な処分が確認できる家電リサイクル券を発行します。回収から再商品化までを把握し、正しい処分が行われることで、環境保護にも生きるのです。

2.家電リサイクル料金について

家電の廃棄は、リサイクル料金を支払って行います。リサイクル料金は、冷蔵庫から有害なフロンを取り除き、有益な資源を取り出す費用にあてられるもの。気になる費用についてご紹介します。

2-1.リサイクルにかかる料金

冷蔵庫のリサイクルにかかる料金は、サイズ別で異なります。冷蔵庫の扉を開き、内側にある表示を確認してみてください。注目していただきたいのは、冷蔵庫の内容積です。単位はリットルで表記されています。家電リサイクル法では、170リットルより小さいものは小、171リットルより大きいものは大に区分されるのです。大と小に分け、リサイクル料金が決められています。

2-2.冷蔵庫のリサイクル処分にかかる料金

小と大の2つに区分される冷蔵庫のリサイクル料金は、以下のとおりです。

  • 小(170リットルより小さいもの) 3672円(税込み)
  • 大(171リットルより大きいもの) 4644円(税込み)

上記リサイクル料金に加え、収集運搬費用として1000〜1500円を請求されるのが一般的です。また、リサイクル料金は、メーカーにより多少変動がありますので、事前に確認してください。家電量販店で引き取りを依頼する場合は、手数料が発生するケースもあります。買い替えと同時に処分を考えている方は、家電量販店へ問い合わせてみるといいでしょう。

2-3. 家電リサイクルで必要な書類は? 

家電リサイクルを行う場合、家電リサイクル券の購入手続きをしなければなりません。用意すべきものをご紹介します。

  • 家電リサイクル券用紙(郵便局に備えてあります)
  • 廃棄するものに合うリサイクル料金
  • 収集運搬費用

ご自身で廃棄を考えている方は、郵便局で用紙を受け取って記入してください。

3. 買い替えによる冷蔵庫の処分

多くの方が買い替えと同時に処分を検討すると思います。新しい冷蔵庫を購入した家電量販店で処分する場合、下取りしてもらえることもあるので、ぜひ知識として覚えておいてください。

3-1.家電量販店による下取り

購入前に、年式・型番をチェックして家電量販店に下取り可能か判断してもらうと安心です。購入と同時に下取りしてもらえると、新しい冷蔵庫を買う費用にあてることができます。下取りできるものは存分に活用しましょう。

3-2.メーカーによる下取り

同じメーカーで買い替えをし、特典として下取りしてもらえることがあります。年式が浅い方が有利なシステムで、下取り価格も上がる傾向があるでしょう。

3-3.家電量販店による引き取り

下取りできない冷蔵庫は、買い替えと同時に引き取ってもらう方法がおすすめです。

3-3-1.どのような方法で行うのか? 

日程が合うなら、新しい冷蔵庫の搬入時に収集運搬を行ってもらえます。
今ある冷蔵庫を処分したいというだけなら、購入した家電量販店へ引き取り依頼をするとスムーズです。購入したことを示す保証書やレシートを用意しておいてください。

3-3-2.引き取り費用はいくら? 

引き取り費用として、家電リサイクル料金と収集運搬費用を合わせた5000円前後がかかると想定しておきましょう。収集運搬費用は、家電量販店により多少差がありますので、事前に確認しておくと安心です。

3-4.家電量販店に依頼するメリット・デメリット

家電量販店で新しい冷蔵庫を購入するなら、下取りを受けられる可能性があるのがメリットです。下取り金額を購入費用から引いてもらえ、新規購入費用を抑えられます。
一方、デメリットとして挙げられるのは、買い替えが条件となっている家電量販店が多いということ。引き取りだけを依頼するのは難しいのが現実です。

4.自治体で廃品回収する方法

自分で廃棄する場合、家電リサイクル券を購入して自治体へ持ち込むことになります。

4-1.郵便局で家電リサイクル券を購入

郵便局で廃棄する冷蔵庫のサイズを記載し、家電リサイクル券を購入してください。必ず適合するものであるか確認しましょう。
各自治体では、2〜3箇所の指定廃棄場所を設けていますので、冷蔵庫と一緒に家電リサイクル券を持ち込みます。搬入する時間は、事前に指定廃棄場所へ確認してください。

4-2.手数料について

郵便局では、家電リサイクル受付センターに振り込みを行って購入します。振り込みには手数料がかかり、窓口とATMでも異なるのです。

  • 窓口で振り込み(1件あたり130円)
  • ATMで振り込み(1件あたり80円)

家電リサイクル券の購入は、冷蔵庫1台ごとに振り込むことになります。 複数台廃棄する場合、台数分の振り込みが必要です。都度振込手数料が発生しますので、注意してください。

4-3.自治体で廃品回収するメリット・デメリット

自治体に持ち込む場合、費用負担が少なくて済むのがメリットです。自家用車で冷蔵庫を運搬できるなら、収集運搬費用も発生しません。
しかし、重量のある冷蔵庫の運搬は手間がかかります。また、事前に指定廃棄場所へ連絡していなければ、待ち時間が長くなる傾向がありますので注意してください。自分で運搬が難しい場合、指定運搬業者へ連絡して依頼しなければなりません。
自治体で処分する場合、費用負担が少なくて済む分、何かと手間がかかるのがデメリットでしょう。

5.リサイクル家電にするためには? 

処分すると家電リサイクル券と収集運搬費用がかかってしまうため、費用負担が大きくなってしまいます。リサイクルショップへ売却する方法も検討してみましょう。

5-1.リセールできる冷蔵庫は? 

製造から5年以内の新しい冷蔵庫なら、買い取り対象となります。しかし、リサイクルショップにより、得意分野や強化している品目が異なるため、事前に複数から見積もりを出してもらって比較すると安心です。
同じ製品でも、きれいな状態のものが好まれます。なるべく掃除をしてから見積もり依頼をしてください。

5-2.リサイクル家電にするメリット・デメリット

リサイクルショップに売却する場合、年式が浅いものなら買い取ってもらえる可能性も高まります。売却した資金を新しい冷蔵庫の購入費用にあてられるでしょう。
しかし、リサイクルショップ選びは慎重に行い、古物商認可を受けていることを確認してください。
デメリットとして挙げられるのは、自分で運搬しなければならないこと。そして、古い冷蔵庫は買い取りも引き取りもしてもらえないデメリットがあります。事前にメーカーと年式を伝え、買い取りできるか問い合わせてみてください。

6.不用品回収業者に依頼する場合

不用品回収業者に依頼するケースが増えてきているのは、スピーディーな対応と運搬の手間が省けるため。しかしながら、不用品回収業者に依頼し、トラブルに発展してしまった事例も数多く報告されており、排出者が事前に知識を持っておくことがトラブル回避の対応策となります。

6-1.無料と謳(うた)うのはなぜ? 

街で無料引き取りと謳(うた)っている廃品回収車を見かけませんか?なぜ無料なのだろうと思う方も多いと思います。実際に依頼してみると、積み込んだ後に高額請求されたという悪質な事例もあるのです。安易に信じ込んでしまうのは危険だということがわかります。
そもそも家電製品の廃棄に必要な認可を受けていない業者に多いトラブルです。きちんと認可を受けている業者なら、家電リサイクル料金を請求するのは当然でしょう。無料という言葉に惹(ひ)かれ、法外な請求を受けないよう注意してください。

6-2.不用品回収業者選びのポイント

不用品回収業者は、ニーズが高まるにつれて増えています。どのような基準で選べばいいか、誰もが悩むところでしょう。きちんとした業者なら、家電製品の回収資格である「一般廃棄物収集運搬業」の認可を受けています。見積もりは無料で行ってもらえ、納得できる金額の業者を選んでください。追加料金発生がないかも確認すべきポイントです。

6-3.不用品回収業者のお得な企画を利用して無料処分

パソコンダストでは利用条件にあてはまる冷蔵庫を、無料回収しています。お得な企画を利用し、無料回収する方法は処分費用もかからず、排出者にとって大変有効なものです。対象となる商品は、以下を参考にしてください。

  • メーカー:東芝・パナソニック(ナショナル)・日立・三菱・サンヨー・シャープ
  • 対象となる製造年:2006〜2015年
  • 内容量:300リットル以上(4ドア・5ドア・6ドア。ただし、4ドアは1枚扉タイプは該当しませんので注意してください)
  • パーツ欠品・破損や汚れがひどいものは対象外

上記に該当する冷蔵庫なら、動作不良や故障があるものでも無料対象となります。家電リサイクル料金を支払って回収を検討していた方や自治体で家電リサイクル券を購入して持ち込もうとしていた方は、ぜひ利用してみてください。
パソコンダストのホームページより詳細を確認できます。

6-4.トラブルを防ぐためには? 

不用品回収業者とのトラブルで最も多いのは、法外な金額を請求されたというもの。特に、「無料で引き取りします」と謳(うた)う業者は注意しなければなりません。家電製品の処分には家電リサイクル料が発生しますので、無料で引き取って廃棄することは不可能です。
認可を受けずに家電製品の引き取りを行い、山中に不法投棄する悪質なケースも増えており、自分の出したごみの行方がわかないという不安もつきまといます。
適切に廃棄しなければ冷蔵庫から有毒物質が排出され、環境汚染にもつながるのです。排出者それぞれが高い意識を持ち、家電リサイクル法に添った処分を行うことが求められます。

6-5.不用品回収業者に依頼するメリット・デメリット

不用品回収業者の対象品目は幅広く、冷蔵庫と一緒に廃棄したいものがあれば依頼できるメリットがあります。また、即日対応してくれる業者もあり、素早く処分したい方に好まれている方法です。自分で運搬する必要もなく、自宅まで引き取りに来てもらえますので、肉体的負担もありません。
デメリットなのは、費用負担が自治体で処分するより高額になってしまうこと。しかし、時間と手間を省けるため、費用対効果は大きいとされています。

7.冷蔵庫の処分でよくある質問

冷蔵庫の処分でよくある質問をご紹介します。

7-1.事業用は家電リサイクル法の対象とならない? 

家電リサイクル法が適用される品目は、家庭で使用されていたものが対象です。しかし、家庭用冷蔵庫を業務用として使用していた場合、家電リサイクル法の適用となるケースもあります。冷蔵庫の廃棄について、事前にメーカーへ問い合わせてみるといいでしょう。

7-2.メーカーがわからない冷蔵庫はどうすべきか? 

すでになくなっているメーカーや、古くてどこのメーカーかわからないという方もいらっしゃるでしょう。家電リサイクル券購入時には、製造業者等名コードを記載しなければなりません。メーカーがわかっている場合、対象メーカーコードを記載します。わからない場合は、「999」と記載して製造業者等欄へ「指定法人(その他)」と記載してください。

7-3.冷蔵庫が適切に処分されたか気になる

排出者が冷蔵庫を処分するときに、家電リサイクル券の排出者控えを受け取ります。排出者から出された冷蔵庫は、製造業者へ引き渡しが行われるときにも管理票を交付し、3年間保存することが義務づけられているのです。
排出者控えにある13桁のお問い合わせ管理票番号で、家電リサイクル受付センター(RKC)のホームページまたは電話での確認もできます。確認する場合は、以下を参考にしてください。

  • 家電リサイクル受付センターホームページ http://www.rkc.aeha.or.jp/
  • 0120-319-640(午前9時〜午後5時・日曜日と祝日は休み)

7-4. 家電リサイクル券を紛失した場合の対応策は? 

家電リサイクル券の悪用防止のため、紛失した場合は速やかに家電リサイクル受付センターへ連絡してください。不正利用されるケースもあり、紛失または盗難の場合は届け出をしておくと安心です。

7-5.冷凍庫やワインセラーは対象になる? 

ご家庭により、冷凍庫やワインセラーを利用している場合もあるでしょう。家庭から排出されるものが対象ですので、いずれも家電リサイクル法の適用となります。

8.まとめ

いかがでしたか?家庭で使っていたものだからと、通常のごみと同様に捨てることができないのを理解していただけたかと思います。冷蔵庫は、家電リサイクル法に基づいた適切な処分を行うことで、有益な資源は再利用されて安全に廃棄することができるのです。一人一人が意識を高く持つことで、地球環境保全につながります。自治体を経由して廃棄・不用品回収業者に依頼する場合も、必ず家電リサイクル料を支払って処分しましょう。不用品回収業者はトラブルが多いため、無料という言葉に安易に惹(ひ)かれて法外な金額を請求されないよう、認可を受けた業者に依頼することで安全な処分ができます。