パソコンに飲み物をこぼしてしまった!対処法は時間との勝負
しまった、パソコンに飲み物をこぼした!慌てるというよりも、パニックに陥った人は、少なからずいるでしょう。こぼしたとき、あなたはどうしますか?対処しだいでは、パソコンは絶命です。元の状態に戻すには、時間との勝負。何よりも迅速な対応が必要です。液体から守るための対処法を紹介します。
1.飲み物をこぼすとどうなる?
飲み物をこぼすとどうなるのか、まず、ここから知っておいてください。ノートパソコンをメインにします。怖さを知れば、少しは注意するようになるはずです。
はっきりいえることは、放置すると終わり。まちがいなく、パソコンはダメになります。具体的には次のような問題です。
1-1.ノート型のキーボードは水分が抜けにくい
耐液性のないキーボードだと、一発でアウトです。ノート型はユニットになっているので分解できません。外側から見ると乾いたようでも、中に入り込んでいます。しかも、抜けにくいのです。
飲み物の種類によっては、不純物が入り込んでしまいます。取り出すのは、ほとんど不可能です。また、牛乳やジュース、糖分を含んだ飲み物は、乾燥してもべたついてしまいます。元に戻すには、分解掃除が必要です。
1-2.メイン基盤もひん死
メイン基盤もひん死の状態になります。しばらく動いていたとしても、やがて動かなくなるでしょう。
液体の量が多い場合や対処が遅れると、ショートしたり回路にまでに浸透したりしているはずです。腐食が進行してしまい、復旧は絶望的。基盤を交換するにしても、新しいパソコンを購入できるほどの費用がかかります。修理の可能性も、事実上、閉ざされたのも同じです。
1-3.ハードディスクはわずかな望み
ハードディスクは、隔離された場所にある場合があるので、ダメージは少ないことも考えられます。あくまでも、キーボードやメイン基盤に比べればの話です。
ハードディスクが助かれば、データの救出はできる希望はあります。といっても、キーボードも基盤もダメになっていれば、自分で確かめることは不可能。プロに診断してもらってください。
2.こぼしたときの対処法
パソコンに飲み物をこぼしたときの怖さが理解できたことと思います。
でも、正しく対処すれば、最小限に抑えることは可能です。対処法を手順に沿って紹介します。
キーポイントは、素早い対応。時間との勝負です。いわば初動対応が、その後のケアの成否にもつながります。
2-1.電源を切って裏返しにする
飲み物をキーボードにこぼしたら、すぐに電源ボタンを押して、強制終了してください。マウスは時間がかかるのでダメ。時間との勝負ですから、1秒を争います。ためらわず電源ボタンです。ただし、慌てると、思いもしない失敗をすることがあります。沈着冷静、かつ迅速な対応が必要です。
終了したら、素早くパソコンを裏返しにします。キーボードは無理でも、メイン基盤やハードディスクへの浸透は食い止められるはずです。
電源ボタンと裏返しが迅速にできるかどうかは、パソコンの運命を左右する分岐点。当然ですが、液晶はなるべく大きく開いておく必要があります。
一方、キーボードではなく底面が飲み物でぬれたら、よくふき取ってから裏返してください。いきなり裏返しにするのは、逆効果です。やめてください。
2-2.電源ケーブルを抜く
次に、基盤のショートを防ぐため、通電を停止する必要があります。すぐにコンセントからコードを抜いてください。このあと、すぐにバッテリーパックを取り外します。電源コードを抜いただけでは、通電状態が続き、ショートしてしまうからです。周辺機器もはずしましょう。
2-3.中の電池も抜く
パソコン内には、バッテリー以外に電池も入っています。電圧は高くなくても、回路内に電圧が供給されるからです。ショートしないように抜いてください。
2-4.余分な水分をふき取る
裏返したまま、できる限り余分な水分はふき取ってください。そのうえで、ドライヤーで乾かすのが効果的です。でも、高温だとキーボードなどを傷める心配があります。低温設定か送風がいいでしょう。その際に、本体を揺すったり動かしたりしないことです。
2-5.通電はプロに任せる
表面が乾いたと思っても、内部には水分が残っていることも十分考えられます。
電源コードなどをつなぎ、自分で状態を確かめることは厳禁です。
実は、パソコンは、飲み物をこぼしただけで、すぐにダメになるわけではありません。通電していると水を介して機器がショートするからダメになってしまうのです。飲み物をこぼしたとき、最初に電源を切るのもそのため。状態を確かめようと、通電したら、せっかく回復途上にあったパソコンが、その段階でダメになってしまう可能性があります。
見た目だけで判断してはいけません。できるだけ早くプロに依頼し、分解してもらって水分を取り除くことをおすすめします。プロに診断してもらうのが一番確かな方法です。
3.こぼさないための工夫
パソコンに戻した飲み物は、もう、元に戻すことはできません。こぼしたことを悔やむよりは、これからこぼさないようにするのが大切です。こぼさないための工夫をしましょう。予防策になります。
- 防水型のキーボードにする
- キーボードカバーをする
- 飲み物は必ずパソコンより下の場所に置く
- 机の脇にドリンククリップをつける
- 飲み物がこぼれない容器に入れる
でも、究極の予防策は、パソコンの周囲に飲み物を置かないことです。寒い季節だと、熱いコーヒーを飲みながらパソコン操作という「ながら」作業が癖になっている方も多いはず。そんな習慣を改める必要があります。
熱いコーヒーは、リビングなど、別の場所にしましょう。
こぼさない工夫と合わせて、パソコンは普段からバックアップをとっておく。そんなこともやっていただきたいものです。
4.まとめ
パソコンに飲み物をこぼしたときの対処法を紹介しました。
飲み物をこぼせば、パソコンがどうなるのか、おわかりになったはずです。
だれだってパソコンに飲み物はこぼしたくありません。でも、現実にこぼしてしまう例はよくあること。パソコン机に飲み物を置いているあなたも、いつ、そんな悲劇を経験するかわかりません。
もしものときに備えて、正しい対処法を身に付けておいてください。実践することがなければ、それはそれで喜ばしいことです。