液晶モニターの処分方法は? お得に処分するコツや注意点などを解説
「液晶モニターはどのように処分すればいいのか」「処分費用をかけずに手放す方法はあるのか」など、液晶モニターの処分で頭を抱えている方は多いでしょう。液晶モニターには貴重な有用資源が含まれているため、自治体収集で捨てることはできません。メーカーによる回収とリサイクルが義務付けられており、有用資源をムダにしないためにも正しく処分することが大切です。本記事では、液晶モニターの処分方法や注意点などを解説します。
この記事を読むことで、液晶モニターを正しく処分する重要性や、無料回収サービスのメリットなども分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.液晶モニターを正しく処分する重要性
最初に、液晶モニターを正しく処分する重要性をチェックしましょう。
1-1.貴重な資源の有効活用が目的
液晶モニターの処分方法は、PCリサイクル法で定められています。PCリサイクル法の対象品目は、メーカーによる回収とリサイクルが義務付けられており、自治体収集のゴミとして捨てることはできません。それは、パソコンや液晶モニターの中には、鋼・銅・レアメタルなどの貴重な資源が豊富に含まれているからです。これらの貴重な資源を有効活用するためにも、消費者はPCリサイクル法に基づいて処分する必要があります。
1-2.廃棄物の量を抑えるため
液晶モニターを正しく処分する理由は、廃棄物の量を抑制するためでもあります。液晶モニターやパソコンなどの家電を処分する方法は、埋め立てが一般的です。しかし、日本は国土が狭く、家電類を廃棄するにも限界があります。できるだけリサイクルにまわし、排気量を抑制(リデュース)するためにも、PCリサイクル法に基づいた方法で処分することが大切です。
1-3.回収後の処理とリサイクルの流れ
では、回収された液晶モニター等は、どのような流れでリサイクルされているのでしょうか。PCリサイクル法に基づいたリサイクルの流れは、下記を参考にしてください。
- 再資源化を行う事業者の工場に回収したパソコンが集められる
- 手作業で部品ごとに仕分けられる
- リサイクルで得られた資源は、さまざまな製品がものに再利用される
なお、PCリサイクル法の対象になっているものは以下のとおりです。
- デスクトップパソコン
- ノートブックパソコン
- CRTディスプレー
- 液晶ディスプレー
- CRTディスプレー一体型パソコン
2.液晶モニターの処分方法
ここでは、液晶モニターの処分方法を解説します。
2-1.メーカーに回収を依頼する
PCリサイクル法に則(のっと)った方法として、メーカーに回収を依頼する方法があります。PCリサイクル法に基づき、対象品目の回収を行っているメーカーがほとんどです。処分したい液晶モニターのメーカーを調べ、ホームページ等から回収を依頼してください。メーカーへ回収依頼をすると、発送用伝票が送られてくるので液晶モニターを自分でこん包し、発送するだkでOKです。申し込みの流れはメーカーによって異なるため、事前に確認しましょう。
2-2.小型家電回収ボックスを利用する
自治体の中には、小型家電リサイクル法の対象品目としてテレビ用液晶モニターのリサイクル回収を行っているところがあります。小型家電リサイクル法の対象になっている場合は、公共施設やスーパーマーケットなどに設置されている小型家電回収ボックスに投かんするだけで処分可能です。なお、処分に費用はかかりません。また、国の認定業者であるリネットジャパン株式会社と連携した宅配便回収サービスを行っている自治体もあります。
2-3.家電量販店に引き取ってもらう
家電リサイクル法に基づき、家電量販店も対象品目のリサイクル回収を受け付けています。念のため、近くの家電量販店に液晶モニターを回収してもらえるか、電話で確認したほうがいいでしょう。パソコン用だけでなく、テレビ用の液晶ディスプレーも回収してもらえる可能性があります。ただし、回収費用がかかることもあるため、事前の確認が必要です。たとえば、家電量販店「エディオン」の場合は、以下の回収費用がかかります。
- ディスプレーモニター(24型以上):4,400円(税込)
- 液晶・プラズマディスプレーモニター(23型以下):550円(税込)
2-4.不用品回収業者に依頼する
液晶モニターを含めた不用品をまとめて処分したい方は、不用品回収業者に依頼する方法もあります。不用品回収業者の多くは、宅配回収・出張回収・持込回収が可能です。そのときの状況や都合に合わせて自由に回収方法が選択できるほか、不要なものを一気に処分できるメリットがあります。回収費用はかかりますが、自治体収集で捨てられないものも一緒に処分できるでしょう。
3.無料回収サービスのメリット
ここでは、無料回収サービスのメリットを解説します。
3-1.処分費用がかからない
できるだけ処分費用をかけたくない方は、無料回収サービスを利用するのがおすすめです。無料回収サービスを利用するメリットは、何よりも処分費用がかからないことでしょう。ただし、無料回収を行っている業者によって、サービスの利用条件が異なります。利用条件をクリアしていれば、処分費用をかけずに液晶モニターを手放すことができるのです。無料回収サービスを利用する際は、利用条件をしっかりと確認してください。
3-2.壊れた液晶モニターでも回収可能
無料回収サービスを行っている業者の中には、壊れた液晶モニターでも回収対象になっているところがあります。「壊れた液晶モニターは処分費用がかかる」と思われがちですが、無料回収サービスなら処分費用はかかりません。たとえ、壊れていても、液晶モニターの中にある有用資源は再利用できるからです。壊れた液晶モニターから有用資源だけを取り出し、それらを再利用することで回収コストを抑えています。
3-3.無料回収の理由を確認する
無料回収サービスを利用する際は、なぜ無料回収ができるのか、その理由に注目してください。無料回収の理由が明確になっている業者なら安心できますが、無料回収が不明確な業者は悪徳業者の可能性があるので注意が必要です。無料回収と謳(うた)っているだけで、回収後に処分費用を請求してくることがよくあります。優良業者は、ホームページ等に無料回収の理由をしっかりと記載しているので、事前にチェックしましょう。
4.無料回収サービスを利用する方法
ここでは、無料回収サービスを利用する方法を解説します。
4-1.無料回収サービスの業者を選ぶ
まずは、無料回収サービスを行っている業者選びから始まります。無料回収サービスを行っている業者はたくさん存在しているため、どこに依頼すればいいのか分からずに悩んでいる方は多いでしょう。そんなときは、以下のポイントに注目して選んでください。
- 無料回収の理由が明確になっているか
- 回収方法が自由に選択できるか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 回収対象品目の種類が豊富か
- 口コミや評判がいいか
- データ消去サービスを行っているか
上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較することが大切です。複数の業者を比較することで、優良業者と悪徳業者が見極めやすくなります。
4-2.回収までの流れを紹介
回収業者によって異なりますが、宅配回収・持込回収・出張回収それぞれにおける回収までの流れを紹介します。
4-2-1.宅配回収
宅配回収の場合は、自分でダンボールに液晶モニターを詰めて送ることになります。事前の申し込みは必要ありませんが、業者によって異なるので事前の確認が必要です。
- 回収してもらいたい製品を自分でこん包する
- ヤマトに集荷依頼をする(送料無料対象品目は「着払い伝票」、送料有料対象品目は「元払い伝票」を使用)
- 指定された住所へ発送し完了
4-2-2.持込回収
直接店舗へ持ち込む場合も、申し込みは必要ありません。ただし、受付時間が業者ごとで決まっているため、事前にホームページで確認しましょう。なお、営業時間外に持ち運びたい場合は、ホームページのお問い合わせフォームから問い合わせて相談してください。
4-2-3.出張回収
自分で運搬できない場合や自宅を離れられない場合は、出張回収を依頼するのがおすすめです。ただし、出張回収の場合は、出張運搬費用がかかる可能性もあるので注意してください。
- 業者のホームページから回収依頼フォームで申し込みをする
- お住まいの地域と回収してもらいたい品目を伝える
- 正式に予約をした後、訪問日時を決める
- 訪問日時にスタッフが出張回収にうかがう
5.液晶モニターの処分に関してよくある質問
液晶モニターの処分に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.テレビ用とPC用で処分方法は異なるのか?
A.テレビ用液晶モニターは家電リサイクル法の対象品目、PC用液晶モニターはPCリサイクル法の対象品目になる点で違いがあります。どちらとも自治体収集で捨てることはできませんが、PC用液晶モニターは小型家電リサイクル法の対象品目になるため、小型家電回収ボックスに投かんする形で処分可能です。処分前に、テレビ用とPC用のどちらになるのか、チェックしましょう。
Q.メーカーが倒産している場合は、どうすればいいのか?
A.パソコン3R推進協会へ回収依頼をする方法があります。メーカーがすでに倒産していたり、どのメーカーのものが分からなかったりする場合は、パソコン3R推進協会へ回収を依頼してください。なお、自作のPC用液晶モニターも回収を行っています。パソコン3R推進協会へ回収を依頼する流れは以下のとおりです。
- パソコン3R推進協会のホームページから回収を依頼する
- 送付される料金支払用紙を受け取る
- 郵便局の窓口またはATMで料金を支払う
- 発送用伝票を受け取り、自分で液晶モニターをこん包し発送する
パソコン3R推進協会へ回収を依頼する際にかかる費用は、1台あたり4,400円(税込)です。
Q.まだ使える液晶モニターは買取に出せるのか?
A.正常に稼働する液晶モニターであれば、買取専門業者やリサイクルショップで買い取ってもらえる可能性があります。処分前に、液晶モニターの状態をチェックしてください。また、自分で売りたい方は、ネットオークションやフリマアプリを利用する方法もあります。全国から買い手を見つけられるため、買取専門業者やリサイクルショップで買い取ってもらえなかったものも落札される可能性はあるでしょう。
Q.液晶モニターを高く売るコツは?
A.パソコンやテレビと一緒に売却することです。液晶モニターを単体で売るのではなく、セットとして売ったほうが高く売れる可能性があります。液晶モニターを単体で売却する際は、キレイに掃除したり、付属品をすべてそろえたりするのがポイントです。
Q.無料回収サービスを利用する際の注意点は?
A.送料や出張運搬費用がいくらかかるのか、そのほか諸費用の支払いが必要になるケースなどをチェックしたほうがいいでしょう。無料回収サービスを行っている業者の中には、回収費用は無料でも諸費用で高額な金額を請求してくるところがあります。悪徳業者に引っかからないようにするためにも、しっかりと確認してから依頼することが大切です。
まとめ
液晶モニターは、PCリサイクル法または小型家電リサイクル法の対象品目となるため、自治体収集で捨てることができません。メーカーによる回収とリサイクルが義務付けられており、液晶モニターを正しく処分する必要があります。できるだけ費用を抑えたい方は、無料回収サービスを利用するのも選択肢の1つです。パソコンダストでは、条件をクリアすれば液晶モニターの無料回収サービスがご利用いただけます。ぜひ一度ホームページをチェックしてください。